ロケ地巡りツアー:『Endeavour/新米刑事モース』S1E3「Rocket」、EsherにあるThe Homewood
撮影の大半が極寒の古い工場内でスタッフ&キャストに恨まれてるかも…とプロデューサーのDan McCullochが振り返った、兵器工場経営者家族が絡む殺人事件を描いた『Endeavour/新米刑事モース』シリーズ1第3話「Rocket/ミサイル工場の闇」。
工場オーナーBrooms一家が住んでいる家が、National TrustのThe Homewoodであることを知ったワタクシ、ちょうど渡英の予定があったので調べまくって行ってきました!
建築家Patrick Gwynneによってデザインされたこの家、作られたのが1930年代あたりだったにも関わらず、全然古さを感じない素敵な建物です。建てた本人が2003年に亡くなるまで住んでおり、National Trustに寄贈はするけれど住むために作った家だから住んでほしい、との遺志を受けて今はGwynne氏の友人が実際に住居として利用しています。
このThe Homewoodは、Claremont Landscape Gardenの一部。住人が普通に生活していることもあり、ガイドツアーでなければ行けません。また、そのガイドツアーも事前予約必須。(開催日が少ないのでご注意を)
The Homewoodが公開される日程は、Opening times at The Homewoodで確認できます。
ガイドツアーは45分間で、
- 10:30
- 11:30
- 12:30
- 14:00
- 15:00
の5回だけ(2019年4月現在)。時間帯など変わるかもしれないので、詳細は必ずWhat’s on at The Homewoodを確認してください。予約は電話かe-mail。私が行った回は全部で10人くらいいて、予約メールを投げたらすぐに予約確定メールが来ました。
Claremont Landscape Gardenからマイクロバスに乗ってThe Homewoodまで行きます。10:15までにClaremont Landscape Gardenに到着してツアー代金£12.50を支払い、マイクロバスのチケットをもらい、10:25からいざThe Homewoodへ!
【追記:2019年4月】私がこのHomewoodに行った2013年5月から少し値上がりして、大人代金が£14.35になっています。
『Endeavour/新米刑事モース』S1E3「Rocket」撮影地The Homewood
The Homewoodに着いたら、まずは家の中の見学。靴カバーを渡されます。 ハイヒールで行ってはいけません!
約45分ほどかけてガイドさんが家の中を案内してくれます。簡単な歴史、めちゃくちゃかっこいい螺旋階段、ガラス張りで美しい庭が見渡せ、ここで過ごせたらほんっとにゴージャスだろうなと溜息とヨダレしか出ないリビング、Patrickの寝室などなど。
室内は写真撮影禁止なので写真はありませんが、「Rocket」で出てきたそのままでした!!
ボキャブラリーが乏しいのでこの感動をうまく伝えられずひっじょーにもどかしいものの、ほんとに、本気で、これが戦前に建てられた家なのか?と思うデザイン、調度品、センスetcetcetc。
「Rocket」での、Broom家でのシーンをしっかり観てから行かれると、ここに夫人がいて、ここに息子その2が座っていて…と、ものすごく興奮できます(笑)
『Endeavour』のあの極寒の寒々し~~い空気を体験したい方は、冬に行かれるのが一番かもしれません。私が行ったのは芝生が青々、チューリップや様々な花が咲き乱れる初夏5月だったため、お庭はこんなにも美しいことに。
ドラマ本編43:13あたりから、EndeavourとAliceが会話をしている場所。劇中では花はなく、寒々しく荒涼としています(^^;
撮影時(冬)は↑この寒々しさ!
EndeavourとAliceが会話していた寒々しいこのテラスも、5月はチューリップが咲き乱れてカラフルでした。
室内のガイドツアーが終わると、あとは自由に庭を散策できます。自分が乗ってきたマイクロバスで帰らなくてもよいので、気が済むまで庭を散策することも可能。
私はこの後ロンドンで「Othello」を観る予定が入っていたので、帰りの列車に間に合うようにダッシュで帰らねばならず、あまり長居出来なかったのが悔やまれました。
<ロンドンからの行き方>
The Homewood(Claremont Landscape Garden)のあるEsher(イーシャ)は、ロンドンから列車で30分の距離。Waterloo(ウォータールー)駅から出ているSouth West線に乗ります。列車は30分に1本くらいで出ています。
LONDON-ESHERで、鉄道料金はReturn(往復)£8.5.£1=¥160として、約1,360円。(2013年時点の運賃)
クレアモント・ランドスケープ・ガーデンの開園時間が10時なので、10時半からのガイドツアーを取ったとしても、オフピークチケットで行けます。10時半からのツアーに間に合わせるには、Waterlooを09:20に出て09:48に着く列車に乗ればOK。ただしこの列車を使った場合は、タクシーか徒歩でクレアモント・ランドスケープ・ガーデンに行く必要あり。
というのも、Esher駅から出るバスが1時間に1本しかないのです。
Esher駅からは、Route515バスに乗るとクレアモント・ランドスケープ・ガーデンに行けます。
これがその時刻表→Route515バス時刻表(2017年5月更新)
クレアモント・ランドスケープ・ガーデンまで12-15分くらいかかります。運賃は£2.5(2013年時点)。
8:50にLondon Waterlooを出る列車に乗ると09:18にEsherに着くのaで、足に自信がある人はそこからダッシュもありですが、バス停は駅から少し離れているので、あまりお勧めできず。(走ればホームからバス停まで3分…前後?)
しかしその前になると08:20にLondon Waterlooを出て08:48にEsherに着く、今度は時間が余りまくるプランに(^_^; ※土曜日の場合
駅からバス停までのルート。AがEhser駅、BがRoute515の止まるバス停。駅を出たら、 右に曲がります!右 です、右! 間違えて左に行ったら、この後に続く私のように歩いて行くか、駅に引き返してタクシーを呼ぶかになります。
今回、私は真逆のポーツマス・ロードにうっかり出てしまったので(バス停が分からず地元のおば様に聞いたら、ポーツマスロードを教えられたのですが…そこに走っているのはRoute513のバスで、目的地には行かず!)、ポーツマスロードをてくてく、てくてく、てくてく歩いて行きました。
155cmの30代女性の足で歩いて約40分。普段は内勤で特にスポーツしてませんので、ナマってます(汗)
道は1本なので迷いません。てくてく歩いて行くと右手に競馬場が見え、さらに歩くとEsherの街に出ます。さらにずんずん歩いて行くと右手にゴルフ場が見え、そのすぐ先左手にクレアモント・ランドスケイプ・ガーデンがあります。途中、坂道有。
私は10:15までに受付を済ませるべく、必死で歩いて着く頃に汗だくになってましたが、とても良い運動にはなりました…。次回も天気が良ければ歩いて行くと思います。ミニキャブ(タクシー)を頼んだ場合、10分-15分で着くとの事。
クレアモントについたら、門から中に入ってHomewoodと書いてある窓口へ行きます。係が予約者リストを持っているので、名前を告げてNational Trustのメンバーかどうか聞かれた後料金を払います(メンバーなら年会費を払っているので1回の入場料は安くなります)
私は帰りに時間が取れる可能性がなかったので、ここでガイドブックを購入。
全34ページのガイドブックには、The Homewoodの説明や写真がたっぷり載っています。
ガイドツアーでは撮影が許されない室内も…
絵もソファも全く同じです。
帰りは、時間を合わせてクレアモント・ランドスケープ・ガーデン前から出る515Busに乗るのが手っ取り早いです。相変わらず1時間に1本しか走らず、そして時間死守なんてどこ吹く風、な運行をしますので、バスで駅まで戻る場合は余裕を持ってバスに乗ること。
タクシーにする場合は、行きに乗ったタクシーを予約するのが一番確実。「何時頃に迎えに来てほしい」と告げておけば来てくれます。タクシー乗り場があるわけではなく、予約しない場合は自分で電話してタクシーを呼ぶ必要があります。
そんなこんなで、慌ただしく写真を撮って「Endeavour」に浸りながら、私はロンドンへ戻ったのでした。
なぜにそんなに慌ただしかったのかと言うと、↓このお芝居のマチネを見る予定でチケットを持っていたのです。エイドリアン・レスターとローリー・キニア主演の「Othello/オセロ」。別にS1E2の「Fugue」にかけたわけではなく、『Endeavour』を観る前から観たかったお芝居です(^_^;
Endeavourを演じるShaunが「Othello」と言う部分、パッと聞いた時にどうしても「オセロ」が聞こえなかったのですが、よくよく考えると彼はリヴァプーリアン。hがdropするんですね、「オテロ」になるのです。
BBC2 Radioでのthirdは“タード”じゃなくてちゃんと“サード”と言ってるのに、何故にオセロはオテロなんだよ、Shaun。
→ここは私の勘違いでした。ヴェルディのオペラ「Othello」は、イタリア語なのでオテロ(オテッロ)と発音するそうです。Endeavourはとっても正しく発音してました。
ということで、駆け足でしたが「The Homewood」のレポートでした。バスや電車の時刻、運賃は今後変わる可能性があるので、足を運ばれる方は必ず公式サイトで確認してください。ロンドンはあっという間に運賃やら手数料やらが上がってしまうので、特に要注意です。